WITH THE STYLE(福岡・博多)
博多駅至近のオフィス街に突如現れるデザイナーズホテル。洗練されたインテリアに加え、飲食オールフリーのペントハウスやクラブ・寿司BARまで揃う飲食設備の充実度等、非常に先進的な取り組みを数多くしている新進気鋭のホテル。ここを運営しているプランドゥーシーといえば、こちらも成長著しい企業であり、学生の就職人気企業の上位に顔を出すにまで成長しており、今後もますます目が離せない宿の1軒。松本のホテルブエナビスタもここのプロデュースによってリノベーションされました。
福岡は博多にある、2004年8月開業の比較的新しいホテル。運営会社のプランドゥーシーは、都内をはじめ各地で結婚式場の運営やレストラン運営を行っている会社です。学生の就職人気企業ランキングで上位常連の会社でもあります。そこで蓄積されたノウハウがホテル運営の随所に活かされており、従来のホテルとはハード・ソフトともに違うものをもっており、このホテル独自のアイデンティティを強く感じました。
ちなみに、この会社はこのサイトでもすでに取り上げている長野は松本の「ホテルブエナビスタ」のデザインをプロデュースしていたりもします。そうした予備知識なしに両ホテル泊まってみましたが、確かにインテリアの系統や雰囲気は非常に近いものがありました。
さて、博多駅から徒歩10分弱でこのホテルに到着します。博多は九州最大の都市だけあり、自分がこれまで訪れた数々の地方都市の中でも、突出した賑わいを見せております。このホテルがある側は、どちらかと言うとオフィス街のようで、比較的静かな町並みが続いています。そんな中で、いきなり椰子の木とウッドフェンスに囲まれたこのホテルが目の前に飛び込んできました。もうなんというか、まるでここだけ南国のリゾート地のような雰囲気です。この町並みとのミスマッチさも、ここまでくるとただただ笑いしか出ませんでした。ある意味、この開き直り方は拍手ものです。余談ですが、夕食からの帰りにタクシーの運転手さんにホテル名を言っても全く通じなかったものの、この特徴的な外観を言ったら即座にわかりました。
ホテルに到着すると、ロビーにはたくさんの人がいます。どうやら結婚式が行われているようです。前述の通り運営会社が結婚式場運営などを主事業としているだけあり、当然このホテルにも結婚式場が併設されているのです。
従業員の方は、全員女性、しかも長身のスラッとした女性ばかり。ユニフォームもシャツにパンツというシンプルなものに、全員ヘッドギアのマイクをつけています。一言で言うと、デパートの化粧品売り場の店員さんのような雰囲気の女性といった感じ。そんな人ばかりなのです。正直言うと、自分はちょっと苦手なタイプの女性だったりもします。怖いというか、冷たそうなんですよね・・・。といっても、ここの従業員の方はそんなこともなく(一部自分のそのステレオタイプなイメージを地で行っているような方もいましたが・・・)、方言の温かさも相まって、非常にフレンドリーな接客でした。まるで、町並みとホテル外観のミスマッチ感のように。
さてさて、部屋へと入るとこれまた中々素敵な部屋ではありませんか。今回利用したのは「ダブルキングタイプ」の部屋。入り口すぐ横に洗面所とトイレ、風呂があり、その向こう側にテーブルが、奥にベッドがある間取り。各部屋にはバルコニーが設けられており、そこにもテーブルがセットされています。
基本的に冷蔵庫内の飲み物は全てフリーです。冷蔵庫フリーの宿にはこれまでも何度か宿泊してきましたし、最近ではそういう宿も増えてきているのでそれ自体はさほど珍しくはないかもしれませんが、このホテルの特筆すべきところは、その数の多さと内容の充実度でしょうか。缶ビールからミネラルウォーターまで20本近くが最初から入っており、中にはヴーヴ・クリコのボトルまで入っています。缶ビール(ハイネケンとラガー)やソフトドリンクなどは追加もできるそうです。また、室内にはスナック菓子も常備されており、小腹が空いた時には重宝します。
同様のサービスとして、4Fにはペントハウスなるスペースがあります。こちらではアルコールやコーヒー、ソフトドリンクに簡単なつまみ等がおいてあり、セルフサービスでいただけるのです。夜中の0時までやっていますので、食後にフラッと寄るなんて使い方もできます。基本的に無人なのですが、どうやら奥に従業員さんが待機されている部屋があるようで、飲食が終わって席を立つとすぐに片付けにやってきます。なお、このホテル自体のキャパが小さいからでしょうか、滞在中何度かペントハウスを利用させていただきましたが、他のお客さんと出くわしたのは、朝食時の1度だけでした。雑誌なども置いてあり、くつろげること請け合いです。
さて、食事はというと、ホテル内にも創作イタリアンのダイニングと寿司バーがあるようですが、今回は外食してきたため割愛・・・。なお、朝食については、前述の通り4Fのペントハウスでバイキング形式でいただけます。メニューの種類はやや少なかったものの、まあ普通に美味しくいただけました。
チェックイン16時、チェックアウト14時という設定も中々ユニークではあります。が、この立地を考えるとビジネスユースか観光ユースでの利用がメインでしょうから、果たして14時アウトっていうのは利用者側にとって有益なのかどうかはわかりませんが・・・。であれば、チェックインをもう少し早くしてもらえた方が、個人的には嬉しいですが。
1Fのバーも中々良い雰囲気で、美味しくお酒をいただけました。が、利用が週末だったのですが、どうやら夜になると週末はクラブ(おじ様が行くおねえちゃんがいる方じゃなくて、若い人が行く、語尾が上がる方です)としてイベントが行われているようで、深夜帯には五月蝿くて利用できませんでした。就寝前の一杯を楽しみにしていたのですが・・・。ハコモノはまさに「スモールラグジュアリー」なんですが、こういったイベントをやっちゃうあたりがちょっと・・・。僕もパンクやSKAは大好きなので五月蝿い系の音楽にも理解あるつもりですけど、何もホテルに来てまでトランスやらテクノを聞きたくなかったかな・・・。
駅からやや行くと、オフィス街に突如リゾートが現れます
ファサードはウッドフェンスになっており、モダンな雰囲気を醸し出しています
建物の配置は中庭を中心にロの字型に配されています
レセプトカウンター
ロビーのソファも非常にハイセンスな家具と小物で統一されています
各階のエレベータホールには大きな絵が
部屋の様子
手前に水周り関係が、奥にはバルコニーが配されます
ベッドサイドにはテーブルとソファもあります
キングサイズのベッドは寝心地抜群!例に漏れずシモンズ社製です。
加湿器とBOSE製CDプレイヤー。部屋にはホテルオリジナルのCDも完備。
※非常に良い出来で、後日購入してしまいました(ホテル直販ルートは売切れ
のため、アマゾンにて購入できます)
テレビはシャープのアクオス
冷蔵庫内のオールフリー。ビールはハイネケンとラガーが2本づつ。
なくなれば追加オーダーも可能です。
ミネラルウォーターにコーヒー、お茶、紅茶、スナック菓子等も充実
部屋のバルコニーには伸縮式の屋根もついており、さまざまな天候下で利用可能
ただ、他の部屋と向き合う形のため、プライバシーは皆無です
洗面所は全面鏡張りで、間から部屋がのぞける格好に。
勿論ダブルシンクです。
風呂入り口
バスタブは長さは十分なものの、幅がやや狭いか
風呂場にはこんな置物も
アメニティはホテルオリジナルのもの。非常に充実しています。
トイレのウォッシュレット用リモコンはグレー。こだわりは細部にまで徹底されています
部屋の電気系統のスイッチもいちいちお洒落
電話も機能的かつデザイン性も高いです
ルームキーはカードタイプ
スリッパも非常に高品質のものが惜しげもなく使われています
バスローブなど
シュークリーナーのセットも常備されています
無料で飲食できるペントハウス
施設内にはテーブルが5〜6組配されます
一番奥にはソファ席もあります
アルコール類からちょっとしたおつまみまで揃っています
なくなればすぐに従業員の方が補充に来ます。
この奥に待機されているようです。
このペントハウスの外には屋上ジャグジーもあります。
しかし周囲はこのホテルよりも高いビル群・・・丸見えです。
このように周辺の建物に囲まれるようにホテルは立地しています
ターンダウンでは、チョコレートが置かれていました
とにかく攻めの姿勢を強く感じるこのホテル、こういったホテルがまた新境地を開拓していってくれるんだろうなーなんて思いました。
このホテルの持つ雰囲気や面白さは、字面では中々伝えられないんです。敷地も建物もさほど大きくないですし、パブリックスペースもさほどないですし、部屋からの眺望なんてほぼ絶望的です。でもとても居心地が良かったんです。それはきっと、ホスピタリティであったり、洗練されたインテリアであったり、館内や室内に流れる音楽の選曲のセンスの良さであったり・・・
総合的に考えても、コストパフォーマンスは非常に高いです。このホテルも再訪を強く願う数少ないホテルのひとつとなりました。九州といえば温泉旅館がイメージとしては強いかもしれませんが、中々どうしてホテルも頑張っています。長期旅行等の中日に、こんな変わった風合いのホテルを1泊組み込んでみると、また楽しいかもしれません。
WITH THE STYLE(福岡・博多)
福岡県福岡市博多区博多駅南1-9-18
TEL:092-433-3900
1泊(クイーンダブル)1室¥31185〜 ※利用当時
(今回利用のキングダブルは¥40425〜 ※利用当時)
in 16:00〜 out〜14:00
WITH THE STYLE http://www.withthestyle.com/